【DL】雛見沢村古手神社内寄合所 【作者】負け犬 【ジャンル】シリアス 【総プレイ時間】2時間
綿流し祭りの数日前。いつも沙都子にトラップを仕掛けられている圭一は、仕返しに罠を仕掛けてやろうと試みる。
ただのイタズラのつもりだったのだが、その罠に偶然引っかかった梨花は、軽く手を捻挫してしまう。
謝る圭一に、梨花は「手伝って欲しいことがある」と言って……。
罪滅し編と皆殺し編の間にあったかもしれない物語。
圭一×梨花のカップリングを中心に話が進みます。なんと濃厚なキスシーン有り。
圭一×梨花と言いましたが、どう見ても梨花がリードしています(笑) さすが年の功、焦らし方も上手い。
生き抜くため、とことんイレギュラーを起こそうとしている梨花。序盤からその傾向は顕著に見られます。
TIPSでも些細なことにまでイレギュラーを追求する梨花の様子が見られます。家から出るときの足の踏み出し方にまで追求するのには笑ってしまいました。こ、細かい。
そんな努力をしていたにもかかわらず、やはり綿流しの夜を越えてから状況がおかしくなり始めます。
大石を殺し、それを知られたのではという恐怖、そして命を狙われている恐怖から困惑する梨花。
そんな梨花を励ます圭一の存在には感動しました。まさに皆殺し編のおもちゃ屋さんで圭一が梨花を元気づけたときのように、今作でも梨花を励まし、希望を見せてくれる圭一。そんな彼を利用するために扱ってきた梨花の気持ちの変化が、読んでいて非常によく伝わってきました。
発症し、喉をかきむしって暴れる梨花を押さえ、安心させようとする圭一。
そして我に返り、今までの自分の行動を反省しながら次の世界へ進もうとする梨花。
ラストシーンは読んでいてとても切なくなりました。話には書かれていませんが、あれだけ必死に梨花を正気に戻そうと頑張っていた圭一が、梨花の自殺死体を見たらどう感じるのでしょうね。そんなことを考えると、ますます切なくなります。
9日目まである長編作品で、読み応えがありました。オススメ。
読んでいると、梨花と圭一をもっと好きになれるかもしれない、そんなオリスクです。
大石の殺し方は、作者様もおっしゃっておられるようにやや無理があるかな(ドミノ倒しで車を動かし押し潰す)、とも思いましたが、それを補って余りある感情表現を楽しめる作品でした。
【DL】ひぐらしオリスク専用アップロード掲示板 【作者】だいぶつ 【ジャンル】ギャグ 【総プレイ時間】15分
受験勉強をする魅音のため、圭一は魅音の家にやって来た。
しかしなんだか魅音はいつもと雰囲気が違って……?
(;・3・)「お、おじさんが二人いるーーー!!」
「あ、あたしが二人いるーーー!!」
空気の読めない魅音(前)と、しおらしく女の子っぽい魅音(後)。
どっちが本物!? と騒ぐ部活メンバーを楽しむ短編作。
魅音(前)はいわゆる「みおんw」。口癖はアルェー。
結局は羽入の仕業だったようですが、魅音のことですから「家に圭ちゃんと二人っきり! もうちょっと自分が女らしかったら……」などと願ったのでしょうね。そういうところが既に乙女なのですけれども。
乙女な魅音も、男友達のような魅音も、どちらの面も兼ね備えている魅音がやっぱり一番!
そんな風に感じさせてくれる短編でした。羽入はドジっ子。
あと、起動時に魅音がボヨヨーンと出てくるのに意表を突かれました(笑)凝ってる!
【DL】ひぐらしオリスク専用アップロード掲示板 【作者】まこと 【ジャンル】シリアス 【総プレイ時間】15分
悟史が眠っていることを知ってから三年。詩音は今日も診療所に通っている。
そんな彼女を見ながら、入江は自己を振り返る。
祭囃し編の後、詩音が診療所に通うところから始まる短編作品。
入江の心理描写を中心に物語は進んでいきます。
悟史を治療しながら感じていた自己矛盾。
雛見沢の人間は悟史の様子がおかしいと気付いていたのに、入江が気付けなかった理由。
それらの反省が、過去の回想を通じて入江視点で綴られます。
入江が悟史の症状に気付かなかったのは、「北条家の悪口に同調しなければ、入江も同じく村八分にされるのではないか」という恐れから……というくだりには納得してしまいました。診療所に世間話をしに来る人間が多くいるのですから、入江が悟史の奇行(金属バットを携帯する、素振りをするなど)について知る機会も無くはなかったはずなのですよね。意識的に北条家の噂話を聞こうとしなかったというのは、いかにもありそうです。
悟史が目覚め、詩音と入江が面会に行く場面で物語は終わります。
悟史が起きたのは、入江や他の村人が北条家を敵視せず、受け入れるようになったから……そんな風に思えます。
爽やかな終わり方で良かった。この作品は「入江編」ということですので、他の編にも期待しています。
【DL】ひぐらしオリスク専用アップロード掲示板 【作者】まこと 【ジャンル】シリアス 【総プレイ時間】15分
ついに詩音は悟史と面会する。悟史は発症したときの記憶を全て失っていた。
二人の会話に喜ぶ入江だが、悟史の質問で言葉に詰まってしまう。
築いた信頼が揺らぎかけたその瞬間……。
前編に続く時間軸でのお話。
今回は「詩音編」ということですが、入江・詩音・悟史を中心に、他のキャラについても言及されています。
待ちに待った悟史と詩音の面会で、感極まって泣き出す詩音。悟史はほとんど詩音のことを知らない状態ですが、二人の会話を読んでいて「良かったな」と素直に思えました。
その後も悟史と入江の会話が和やかに進む……かと思いきや。治療費を心配する悟史に「治療費は加害者が払いました」と言う入江。そこにたたみかけられる悟史の質問。「加害者……って、どなたなんですか?」
ここで激しく混乱する入江に、不謹慎にも笑ってしまいました。まずい、まずいぞ。入江京介!のあたりが面白すぎる。シリアスな展開なのですが、プレイヤーに混乱が伝わりまくり。とっさに嘘がつけない人なのですよねえ。
そこに助け舟で「私が加害者です」と言う詩音。もちろん本当は嘘なのですが、その後、謝罪を続ける詩音のセリフに涙が出そうになりました。3年ぶりに頭を撫でてもらうシーンでトドメ。もともと報われない子だった詩音が、数年ごしで報われるこの場面は、まさに待ち望んでいた展開でした。
悟史は綿流し祭り前日のことを覚えているようですが、あれは断片的に思い出しただけなのでしょうか? それとも全てを思い出した? 後者ならもっとリアクションがあっても良いと思うので、恐らく前者なのだろうとは思いますけれど、いつかは全てを思い出してしまいそうな気がして怖いです。でも悟史が本当に負い目なく幸せに暮らすには、事件のことは全て忘れていたほうが良いのですよね。
最後は園崎お魎からの差し入れに関する話でほんわか和んで終わります。
「村の子が風邪したら、心配するのが年寄りの仕事だっちゅうんだけやんね」は素晴らしい言葉ですね。しかし、その言葉を言うのにかなり照れていたお魎はどう見てもツンデレ。
【DL】雛見沢村古手神社内寄合所 【作者】負け犬 【ジャンル】シリアス 【総プレイ時間】15分
彼女は暗い祠の中で目を覚ます。
自分は何者なのか? 何も分からなかった彼女は祠で時を過ごしていた。
自分を信仰する者たちが訪れるのを眺める毎日。しかし次第に自分のことを誤解されていることに気付き……。
オヤシロ様が生まれ、羽入になった頃のお話。
ずっと昔、雛見沢の祠で暮らしていた時代から今までを、羽入視点で回想しています。
祠で人が来るのを待ち続けた日々。初めて祠を出た日。発症者が出て、オヤシロ様の祟りだと言われたこと。
そして、誰とも会話できなかったせいで、それを訂正出来なかったこと。
梨花が生まれるまで、ずっと孤独に生きてきた羽入の人生が淡々と綴られています。想像も出来ないほどの長い時間を一人で過ごしてきた羽入にとって、梨花と過ごすループは、たとえ梨花が何度も死んでしまうとしても孤独よりも断然楽しいものなのでしょう。それを考えると、皆殺し編までの諦めの姿勢も頷けます。
あっさりと終わるのが良いと言う人もいるかもしれないので一概には言えませんが、全体的に淡々と描写されているので、もう少し盛り上げてほしかったようにも思います。特に梨花の初めての死についてはもう少し詳しく読みたかった。
しかし、祠から村に出て物珍しげに探索する羽入を想像すると和みますねえ。
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君恋し編
ドッペル魅音
ひぐらしのなく頃に禊
ひぐらしのなく頃に禊(2)
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